株式会社スカイ

スライドレールとは
軽い力で重い引き出しを
スムーズに動かせる
直線機構の機械部品です。

スライドレールとは
軽い力で重い引き出しをスムーズに動かせる
直線機構の機械部品です。

スライドレールの基本構造

スライドレールは、レール内部に複数のボールが使用されております。シングルスライドレールで使われている部品は以下の4種類です。

アウターメンバー(キャビネットメンバー)

体などの固定された面に取り付けるレール部品です。一般的に、棚(キャビネット)に取り付けることから、キャビネットメンバーとも言われてます。

インナーメンバー(ドロワーメンバー)

引き出しなど摺動させたい箱、物体などに取り付けるレール部品です。一般的に引出し(ドロワー)に取り付けることから、ドロワーメンバーとも言われてます。

ボールリテーナー

個々のボールを正しい位置に保持(リテイン)するためのレール部品です。ボールという言葉が付かず、単にリテーナーと呼ばれることもあります。

ボール

通常ボールリテーナーに組み込まれております。アウターメンバーとインナーメンバーに点で接触する為、摩擦抵抗が少なくなります。また、レール(インナーメンバー)を動かすと、ボール自体が転がるため、レールは軽い力でもスムーズに動きます。

スライドレール

一般的にスライドレールというと、ボールリテーナーが組み込まれたレールを指すことが多く、弊社のスライドレールもこのタイプになります。

スライドレールの種類(構造)

シングルスライド

アウターメンバー・インナーメンバーから構成されるスライドレール。2メンバースライドとも呼ばれる。

ダブルスライド

シングルスライドを2つ重ね固定したスライドレール。スリーメンバースライドの1種である。

スリーメンバースライド

アウターメンバー・インナーメンバー及び、中間メンバーから構成されるスライドレール

両側スライド

前後両方向へ移動ができるレール。2Wayトラベルとも呼ばれる。

リニアモーションスライド

インナーメンバーが常にアウターメンバーの中で移動するタイプ。

スライドレールの材質

スライドレールの多くはSPCC(冷間圧延鋼板)を主として製造しています。同じサイズのレールでもメーカーによって板厚が違う場合もあるので耐久性や価格に差が出ることもあります。 弊社を含め、一部メーカーはステンレス製のスライドレールを作っていますが、製造技術を確立しているメーカーは世界的にも多くありません。

スチール製スライドレール

レールのサイズ・種類はもちろんのこと、機構部品も豊富で設計の幅も広がります。

ステンレス製スライドレール

多湿な環境などステンレスの特性を生かした場所に好適です。

スライドレールの代表的な機構

スライドレールの魅力は、追加部品によって様々な機能を持たせることが可能なところにあります。ここでは代表的な機構を紹介します。

引抜き機構

バネ操作(金属や樹脂)による引抜タイプと摩擦抵抗タイプ(バネなし)があります。 摩擦抵抗タイプはレールの基本制度の高い技術のあるメーカーしか製造できません。

消音機構

樹脂を利用して金属の衝撃音をなくしています。耐衝撃性を兼ねている場合もあります。

保持機構

収納時と引出時、共にあります。

序列(シーケンシャル)機構

レールの動きを正しくする事で、レールの期待寿命を延ばします。

固定方法について

スライドレールの多くは、取付穴を介してネジ止めするのが一般的です。中には違った固定方法をする事ができるものもあります。

ネジ止めタイプ

対応するサイズの穴が開いています。

ナット・バーリングタイプ

ネジ頭がレールの外側に来ます。

タブ・ポケットタイプ

量産時の組立時間を短縮し、作業コストを低減させます。

L金具タイプ

ネジで固定するが金具部分で脱着でき、取り外しができます。

スライドレールを選ぶ 3つのポイント

3つのポイントをおさえながら、弊社ホームページの製品紹介をご参照ください。

動かしたい引き出し
またはユニットの重さ

ほとんどのスライドレールに定格荷重が 設定されています。スライドレールに取 り付ける引き出しにどの様なものを載せ るのかを想定し、引き出しとその中身の 合計の重さを算出し、それ以上の定格荷 重を有するレールを選定してください。 弊社のホームページでは定格荷重ごとに スライドレールを分けておりますので、 載せるものの大きさに応じてスライド レースをお選びください。(定格荷重の 定義に関しては、メーカーによって異な ります。)

軽荷重用スライドレールの利用例
ドーナッツショーケース/クッキングヒーターグリル部/印刷機/パチンコ役物駆動部/分包機/硬貨ユニット
中荷重用スライドレールの利用例
キーボード収納ユニット/医療機器棚/発券機(券売機)ユニット/各種医療機器(制御)ユニット/コンビニ/スーパーショーケース/複写機
重荷重用スライドレールの利用例
耐火金庫/鉄道車輌扉ユニット/搬送機器(生産ライン)/引き戸/折れ戸/ATMユニット/書庫/特殊車両用引出

断面の大きさと
設置スペース

スライドレールを設置スペースは、引き出しの幅、筐体(キャビネット)の内寸から計算できます。ここで重要なのは、引き出しと筐体精度のバラつきもある程度加味することです。一般的にボールリテーナータイプの場合には、レールの圧縮及び引張方向に負荷がかかるとレールの動きが著しく悪くなる場合があります。

しかし、木製家具やDIY家具にかなりの精度を求めるのは現実的ではありません。 このため、ボールリテーナータイプのレールであっても家具向けに販売されているレールもあります。インターネットやホームセンターなどで一般の方が購入出来るようなレールはこの様な製品が多いです。この様なスライドレールは、レール自体のガタが比較的大きいのが特徴です。 但し、レール自体のガタが大きいということは、レールが脱落し易やすくなったり、引き出しにガタが生じやすくなったりするため、一般産業用ではあまり使用されていません。 これに対して、ローラータイプは樹脂ローラーとレールにある程度の遊びが存在します。このため、多少のバラつきは吸収してくれます。また、引き出しの底面にビスを取付けるタイプもあるため、レールに圧縮、引張方向の負荷がかからない様に設置し易くなっています。

レールの長さと引き出し量
(トラベル)

スライドレールを設置する筐体の奥行(収まり)を確認し、レールの長さを決めます。また、引き出しを移動させたい量(トラベル)をあらかじめ決めておきます。

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